弊社スタッフ、榎本 紀子がとある輸入元様の計らいで、先日来日していたマスター・オブ・ワインのコリン・ジェント氏と会食させていただく機会に恵まれました。

そのレポートを社内報告にとどめず公開🎵

あくまでも、コリン氏の意見であって、自然派ワインに対して結構ドライな発言もされています。
弊社は味わいが良くて、テクニカルな情報を得てみたら、「結果ビオワインだった」という場合は採用して参りましたが、進んでビオワインを採用してきた経緯はほとんどなく、なかなか難しいジャンルだと感じてきた面では同じような意見なのかな、と少し安心してみたり。

フランスのワイン文化の流れやトレンドなどについても言及。

ロンドン生まれ、オックスフォード大卒ですって。
2003年に、世界で300名ほどしかいない難関資格マスター・オブ・ワインの試験に合格。。
既婚で3人の子供に恵まれる、とのこと。

以下、ご参考までに・・・・・


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ColinGentMW.png



マスター・オブ・ワイン コリン・ジェント氏との会話抜粋

ブショネ(corked wine)、酸化ワイン、natural wine(SO2無添加のワイン)についての意見、ワインと料理とのマリアージュなど、いくつか出た話題についての備忘録。

① ブショネ(=corked wine)の判断材料、嗅ぎ分け方など

ブショネの臭い→ 湿ったダンボール紙が乾いた後の粉っぽいカビ臭。そして、一番の特徴は果実香が全く抜けてしまっていること。
抜栓してすぐにコルクの状態やワインの香りでわかるものもあれば、時間が経過してわかるものもある。

ブショネワインの色の変化→ 色には影響せず、液色は健全(同様)。
酸化したワインとの違いは、酸化ワインは液体の色が黄色、褐色等本来の色より濃くくすんだ状態になっていることが多い。

≪コリン氏の経験談≫
27歳頃パリのワインバーに勤務中、常連客からワインがブショネのようだとクレームを言われ、裏で従業員仲間と「タダでワインをもらおうとしているだけじゃないのか」と陰口を言いつつ新しいボトルと交換し、2時間後香りを嗅いでみると開けたてには感じなかった異臭がし、お客様の判断が正しく、悪態をついた自分が恥ずかしくてたまらなかった経験をしたことがあり、それ以来、そのお客様が来店しても顔を合わせられず、同僚に接客してもらったそうです。
その時の経験に基づき、思い込みをせず、しっかり検証するようになったそうです。


② natural wine(SO2無添加のワイン)についての見解

SO2=酸化防止剤の使用減少を推奨する生産者が増えてきたことにより、特に白ワインの熟成前酸化(premature oxidation)が問題になってきているが、酸化防止剤添加についてのコリン氏の見解。

≪コリン氏の意見≫
ワインに最小限の酸化防止剤(=亜硫酸塩)を添加することは必要(と思う)。

バクテリアの繁殖を防ぎ、言葉のとおり「酸化を防ぐため」ということが大きな理由。
バクテリアはワインの味や香りに悪影響を及ぼすことがある。ワインは繊細で、酸化防止剤を入れないと、ワイン本来の個性や味わいのバランスが崩れてしまう危険性があるので、適度な量の酸化防止剤を添加しワインの劣化を防ぐことが熟成させるためには必要。

健康志向の人が増えてきていて、食品添加物による健康被害や影響を気にする人が増加している。世界のオーガニックワインづくりにおいても酸化防止剤(亜硫酸塩他)の使用が認められているが、酸化防止剤は輸出する国により、またその国の湿度等によっても添加する量が異なり、日本で認められている量はデイリーにワインを飲んでも健康に害を及ぼさない程度の量ということです。

ワインの醸造過程で全く酸化防止剤を添加していないワインでも、醗酵中に酵母がみずから亜硫酸を生み出し、自然に亜硫酸が生成され、結果としてワインから微量の亜硫酸が検出されることもある。

≪コリンさんからの問いかけ≫
Natural wine(酸化防止剤無添加のワイン、の意)を飲みたいと思いますか?
SO2無添加のNatural wineはボトリングされた時点で、時限爆弾を押すようなものだ
(It’s like setting a time bombという表現でした)。
一日一日、酸化がすすみ、ワイン本来の味わいや葡萄の繊細な特徴が失われていく。
フレッシュさ、ブドウ本来のアロマ、フレーヴァーがあるワインを飲みたいでしょう?
葡萄の個性やワイン本来の味わいを保つため、生産国が国外へワインを輸出する場合、私はある程度の酸化防止剤は必要だと思う、とおっしゃっていました。

※これはコリン氏の個人的な見解で、好みの問題や健康志向等主義の問題もあると思いますが、同席されていた皆様はうなずいていらっしゃいました。

③ ワインと料理とのマリアージュなどその他雑談

このワインはこの料理としか合いません、などと決めこむのは面白くない。ワインもただ、人の容姿のように「髪が黒くて、背が高くて、痩せていて・・・」のように見た目だけで説明しても面白味が無いので、人やモノに例えて表現豊かに説明する方が消費者が興味を持ってくれる。

ロゼワインブームについては、フランスでも流行中で、パリのワインショップのロゼワイン売り場は白ワインの何倍ものスペースを設けているところが多く、パリの人がこぞってロゼを飲むのは、プロヴァンスや地中海リゾートのカフェテラスで、太陽のもと、温暖な気候の中、ロゼワインのグラスを片手にバケーションを楽しんだ時の楽しく優雅なイメージをそのままパリに持ってきて、リゾート気分を再現したいから。
そのこともありロゼワインの需要が増え、ワインショップやレストランやカフェでのロゼの種類も増え、結果的にロゼの鮮やかな色合いだけでなく味も追及する人が増え、美味しいロゼワインが増えてきたのだ、とコリン氏はおっしゃっていました。
(コリン氏は個人的に白より断然ロゼをよく飲まれる、ロゼ派だそうです)

世界をリードするフランスではどのような国のワインが好まれているのかと質問してみたところ、コリン氏の住むボルドーでは、少し前まではレストランやショップでボルドー以外のフランスワインのバラエティが少なく、最近になりようやく、ブルゴーニュ他フランス全国のワインが楽しめるようになったそうです。しかし、いまだにフランス人はフランス以外のワイン消費量が少なく、意外にも閉鎖的なようです。

フランス人はワインや食に関してのプライドが非常に高く、レストランに食べに来る客も「自分たちはワイン通、食通だ」とばかりに、ソムリエに質問することはなくメニューを見て自分たちで選び注文する。またソムリエも質問されないものだから、ただワインのコルクを開けるだけの人になっていることが多く、知識も経験も増えず、実は知識豊富なソムリエや料理人が少ないという。

日本人料理人が渡仏し、日本のエスプリをフランス料理に注ぎ込み独創的な料理を提供する店が増えていて、ボルドーでも日本人シェフが経営するビストロが大流行りしているとのことです。日本人はとても向上心が高い国民だとコリン氏はおっしゃっていました。

世界じゅうをセミナーや講演でまわっているコリン氏いわく、フランスでセミナーをすると皆聞く耳を持たず、隣の人とおしゃべりをして、あまり熱心に聞いてもらえない、日本はその点とてもワインに対する情熱が素晴らしく、とてもやりがいを感じるとおっしゃっていました。

他にもまた何か思い出したらお伝えします。
スポンサーサイト

Comment

  1. ただいま「非公開コメント」も受付中です。

Comment Form


管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

ワインハウス センチュリー

  • Author:ワインハウス センチュリー
  • ワインハウス センチュリーのオフィシャルブログです。

    シニアソムリエ3名を含む6名のソムリエ資格保持者が常駐するワインショップ。

    阪神間を中心に、ワインを中心としたお酒の卸小売りの会社です!
    ワインの楽しさをいかに皆様にお届けできるか、日々奮闘中!!

ブログ内検索

月別アーカイブ

カウンター